引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





拓の言う通りかもしれない。





蘇我さんの中で不満がとうとう爆発したのかも…。





でも一人で立ち向かうなんて、無謀すぎるよ。







そう思っていると。




急に西田さんが間山さんの持っていた割れた手鏡の小さな欠片を手にして、それを蘇我さんの顔に振り下げた。






「…きゃっ!」






私は怖くて見てられなくて、思わず拓の肩に顔をうずめた。





すると拓は、優しく私の頭をなでてくれた。






「もっとヒドイ目にあいたいのかよ!?ユリ、トイレ連れてこ。この辺のビルとかにあるでしょ」



「他の仲間も呼ぶ?」



「いや。みんな観光楽しんでるだろーし、とりあえずうちらだけでシメとこーよ」



「りょーかい♪」






すると、拓に頭をポンポンとされ、私はゆっくりと顔を上げた。





でも拓の顔はかなり固まっていた。






「ヤバイ。アイツら蘇我のことヤる気だ。『トイレに』…って、いじめのサインみたいなもんだろ?」



「うそ!?蘇我さんは?」



「頬にかすり傷負った程度に見えたけど…、トイレ連れてかれたらあんなんじゃ済まねえかも」



「どうしよう…、止めなきゃ!」



「ああ。とりあえずトイレ行きは阻止しねえとな」






私は拓と手をつないで、二人で歩き出した。





そして…、ゆっくりと3人の背中に近付いた。





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