愛をくれた神様

家に帰った時は、7時だった。外はまだ明るい。

 風がふくと、背の高い草がさわさわと鳴り、虫の声が聞こえてきた。東京のど真ん中に住んでるのに、私の家の周りだけ、田舎みたいだった。

 ベランダの網戸を閉め、人参やら、玉ねぎが入ったビニール袋を床に置き、スープ用の鍋を出す。

久しぶりに料理をしよう、と思いたったのだった。

しわくちゃになったハガキを、ベットの上に置いた。

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