廻音
「クッ……ぷ…ふふ…ふ、あは…ハハハハハハ…!」
堪えきれず私の笑いが室内に立ち込める。

「はぁ…。なぁんだ。バレバレじゃん。」

そう。別に本気で腹を立てたわけじゃない。
「鳥肌が立った」のは不快だったからではなく、「興奮した」からだ。

私は「超」がつく程の嫉妬屋であり束縛屋だ。
同時に自分自身、鬱陶しいくらいの嫉妬をぶつけられないと愛を感じる事が出来ない。
不安なのだ。
私と來玖さんは、利害が一致しているのかもしれない。

だけど、うん。
友人との関係にまで口出しされるのは、ちょっとね。

でも、言わないでおくよ。
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