お前が好きなのは俺だろ?
「あっ、ちょっとっ!!」
後ろを振り返ると、スタスタと先を歩いていってしまう一ノ宮君。
な、なによっ!!
別に一緒に帰れとまでは言わないけど、同じ家に帰るんだから少しくらい待ってくれてもいいじゃん!!
少しイライラする気持ちを抑えて、一ノ宮君を追いかける。
「……」
「……」
自宅までの道は案外人通りが少なくて、あたしと一ノ宮君の歩いている足音しか聞こえない。
な、なんかあたし……
ストーカーみたい……
後ろを追いかけるようにして歩いているあたしは、はたから見たらただのストーカーに見えるだろう……
そう、前まではこの距離感だったんだ……
あたしは一ノ宮君のストーカーみたいにただ、離れたところから一ノ宮君のことを見てて……
その時は離れていたけど、幸せだった。
『王子様』の一ノ宮君を想うのは……