隣の席のオオカミ!【完】
「ま、気にするこたァねェよ」

「う、うん」

葉山君が、この辺でも有名ってことだよね。


葉山君の言葉のとおり、気にしないことにした。


「じゃ、帰っか」

「おう!」

ホントに稲田君って、子どもみたいに無邪気だな……。


「未央ちゃんって、何で裕典が好きなの?」

「え?」

「はぁ!?」

葉山君、動揺しすぎだよ……。


帰り道、稲田君は思い出したように訊いてきた。


「うーん……。いつの間にかっていうか?」

「へえ……?」

あれ……?

気のせいかな?


意味深な顔……。
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