隣の席のオオカミ!【完】
 ──月曜日。

帰ろうと学校から出てきたら、校門の前にやっぱり稲田君がいた。


今日も、いるんだ……。


「オメェ、んなにヒマなのか?」

「うっせぇよ。いーだろ、別に。なあ、未央ちゃん?」

「私は平気だよ。楽しいし」

葉山君はため息をついた。


「まあ、未央がいいっつーなら、仕方ねェか……」

「さすが、裕典! 話、判るー」

稲田君は葉山君の肩に腕を乗せた。


「引っつくな、バカヤロ!」

「えー」

稲田君は葉山君の冷たい態度に、口をとがらせた。


ホント、仲いいんだなぁ。

ちょっと、嫉妬しちゃうくらいだ。


先を行く2人にほほえみながら、そう思った。
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