家族☆ごっこ★
学校でもずっと光のことばっか考えている。
私の頭の中はもう光一色で・・・・
初恋と呼んでもらってもいいくらい 初心者の私。


一番近くて遠い人ってこのこと言うんだ。

「琴子は好きな人っているの?」

唐突な質問にパニくった。

美鈴が私を覗き込んでいる。

「あ…ううん…いないいない…。」
嘘をつく。

「ここで素敵な人見つかればいいね。」

「うん。美鈴はいいね。ずっとずっと一緒にいれて。」

「うん。まだ夢みたいなんだよ。公平ってすごく
もてたんだけど…私みたいなの好きになってくれて…。」

頬を赤らめる。

「いいな~。私も好きな人に好きになってもらいたいな。」

「琴子は魅力的だよ。」

「私が?ダメダメ一度ももてたことがない。」

「きっとわかってくれる人がいるって。」

「そうだといいな。」

光がわかってくれたら……
だって光に見せてるのは 飾らない本当の私。

こんなことになるならもっと早く
飾っておけばよかったのにと少々後悔もあるけど

もう遅いもんね・・・・。

窓から光のいる校舎を見る。
どんな顔で 勉強してるんだろ
どんな友達に囲まれてるんだろ
知らない顔の光を 知りたいと思った。
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