家族☆ごっこ★
「私は帰るから 地下鉄の駅で降ろして下さい。」

「いいじゃん うちにおいでよ。
輝紗貴とも気が合いそうだしさ あいつも退屈してっから。」

「輝紗貴さんっていくつですか?」

「ここちゃんと一緒。」

「学校は?夏休みはまだもう少し先だけど・・・・。」

「少し早い 夏休みってとこかな。
いろいろあってさ。」

「そうですか。」

それ以上聞くのやめた。

別に先輩のいとこがなんであれ 関係ないし。


「俺んち 地下鉄駅すぐだからさ。」

「困ります・・・・。」
何て言っても もう車は動き出している。

「強引ですよね。」

「そ?天性だって言って。」

「昨日何で自分で電話かけてこなかったんですか?」

「用事あったんだよ。」

「最悪 後輩おどしたんでしょ?」

「お願いしただけだよ。人聞き悪いな。」


イヤなヤツだけどとても爽やかに微笑む。
これも天性なんだろーな。
何でもいいや~~もう~~~みたいな感じ?


時折 先輩の運転に悲鳴を上げながら

「ふぅ・・・・ここ~。」

立派な庭があって 都会だとは思えないところに
先輩の家があった。
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