家族☆ごっこ★
「ここならゆっくり話せるね。」

輝紗貴は喜んでいた。

「うん!!それで今回はすぐ帰っちゃうの?」


輝紗貴は急に暗い顔になった。

「どうしたの?」

「私ね…入院するんだ。戻ったら…。」

「どこか悪いの?」

「大したことないんだよ。ただちょっと心配だから
入院することになったの。私ね小さい頃から
あんまり丈夫じゃなくて…小さい頃 両親が離婚したりして…
母親の兄…淳のおうちでずっとお世話になってたの。
普通の学校にもお休みばかりするから あんまり行けなくて
私の友達って言ったら 外の匂いたくさんつけて帰ってくる
淳くんしかいなかった。」

「先輩?」

「あら 淳くんとは進展してないの?」

「するわけないよ。何でもないんだもん。
それにチャラ男はダメ。彼女になったら辛すぎる。」

「悪い人じゃないんだよ。優しくてだけどちょっと不器用で…
だから誤解されることも多いし…でもとっても
とっても温かい人なの。私は淳くんにたくさん
助けられて生きてきた。大切な人なんだ。」

「ごめん…輝紗貴の前でチャラ男何て言って。」

輝紗貴には罪はないから
なんだか申し訳ないなって思ってしまった。

「本当の淳くんを知ったら 
ここちゃんもきっと見直すよ絶対。
いとこじゃなかったら…あぁ…彼に出会わなかったら
いとこなのに好きになってかも…ヤバイっしょ?」

輝紗貴は青白い頬をほんのり赤くした。

私と光を苦しめてる
あの柴田は…悪い奴ではないんだ…。
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