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「その手を離しな。」

後ろから聞こえた懐かしい声。

私は振り返らなくてもそれが海斗君だってわかった。

「誰だお前。」

「俺が誰だってお前には関係ないだろう?」

低くて怖い声。


男の人はビクッとしてから「ふ、ふんだ。」
なんて言いながらどこかに行っちゃった。


「大丈夫ですか?」

「へっ?あっ、はい。ありがとうございました。」

するとお姉ちゃんがやっと私が居ないことに気づいたみたいで走って来た。


「華恋ー。ごめん。居なくなったの気づかなくて。」

「お姉ちゃんらしいね。気にしなくていいよ。」



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