‐彼と彼女の恋物語‐



それからコトも一緒に食べて!と何故かむきになる彼に渋々同じものを用意して一緒に食べる。


それとなく会話を続けていると突然彼が引き金を引く。いつも突然すぎるんだ、爆弾投下が。


「山下あずさって、知ってる?」

「………すいません。どちら様で…」

「だよね」



分かっていたように一人で納得する彼にちょっと劣等感を味わう。



「人気モデルなんだって」

「その…山下さんがですか」

「そう」



なかなか核心をつこうとしない彼に焦らされているよう。何の話かましたいのかと頭をひねる。その表情がわかりやすかったのかにこりと笑う、綺麗顔。



「その山下さんが、野上敬のファンなんだって」

「へー、よかったですね」



清ましたような彼女にあんまり面白くない彼は子供のように頬を膨らます。機嫌が悪くなったように伺える。



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