エゴイストよ、赦せ
「おいおい、もしかして新しい女か?」


「えっ、なんで?」


「店のリサーチを兼ねてるって感じの言い方だったぞ」


「兼ねてるよ」


「なんだ、本当にそうなのか?」


自分で言っておきながら、意外そうな顔で三鷹は言う。


「うちの部署、飲み会が毎月あるからさ。幹事は持ち回り。女性も多いからね、安いチェーン店ばっかりだと、色々とね……」


「ああ、そういうことか。つまらん」


「何を期待してたんだよ?」僕は苦笑する。


三鷹はメニューを広げて、僕から視線を逸らした。


「んー、良いんじゃないか?」僕を見ないまま三鷹が言う。


「何が?」


「新しい女つくっても」


「そんな簡単にできないよ」


「どっちの意味でだ?」


「どっちって……」少し遅れてその意味に気づく。「両方かな」
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