F組探究部


こんなやりとりが続き終止符を打ったのはチャイムだった。泉は最後に不良には気をつけてと言い残しはるを連れて教室へと走っていった。


教室へ戻ろうとしたらドアが重く開かない。実はこの一週間このドアを浅井は開けられていない。いや開けられないのだ。そんな時はドアを3回ノックする。すると必ず開けてくれる仕組みなのだ。今日は困った顔をした和島が開けてくれた。


「いつもありがとう…」
「いや、いいよ。このドアどうにかしないとね。」
「だったら俺が改造するぞぉ、便利に」


パックの野菜ジュースを飲みながらこちらを向いてる森谷の顔は輝いていた。最後の便利にという言葉になにやらつっかがるが浅井にとっては有難い。


「改造しすぎて自動ドアになったりして」
「あぁ、できるぞぉ」
「「えっ!?」」
「カラーバリエーションも色々できるぞぉ」
「「………、」」
「自動ドアはやめような」
「にゃ〜」



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