幼なじみじゃイヤなんだ。 Before
「なに?流瑠、あんたまた大きくなったんじゃない?」





パジャマ姿の姉貴が、朝ごはんを食べてる俺の向かいの席に座る。





「そっか?あんまりわかんねぇけど?」





グラスに牛乳を入れながらそう答える。






「最近の伸び率、尋常じゃないよ。って、牛乳、何杯飲むのよ。やっぱ骨がカルシウムを欲してんの?」


「いや、これは、イラ……」






“イライラ対策”って言おうとして、言葉を呑む。





「ん?何て?」


「いや、何でもねぇよ」


「途中まで言いかけてやめるなんて男らしくないわよ。ちっさい男ね…」





姉貴が、挑発的な目でこっちを見てる。





「ほっとけよ。うるせーよ。早く食って仕事行けよ!」





こいつの挑発に乗ったらろくなことにならない。





「今日は有給取ったのよ!それにしても最近、口のきき方がなってない!これだから嫌だよ第2次反抗期の思春期坊主が!」


「…」





反抗期反抗期うるせぇよ!

坊主言うな!




落ち着け俺。

関わるな…関わったら負け。




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