幼なじみじゃイヤなんだ。 Before
教室の扉を乱暴に開け、スクールバッグを机の上に放り投げるように置いてから、自分の席に座った。





「よぉ!おはよ!流瑠!」





俺の気持ちとは真逆の明るい声の主に振り返る。


俺に手を上げるのは、同じクラスで親友の仲谷雅貴(なかたにまさき)だ。





「おーマサおはよ」





上がりきらぬテンションのまま、それでもまだマシな声色で挨拶を返す。


マサにはイライラしないのにな…





「さっき、相澤見たぞ。同じクラスの男と歩いてたわ」


「…ん、知ってる」





まだ一緒にいるのかよ!





「なんか機嫌悪りぃな」


「んなことねぇよ」





イライラしながらそう答える俺を見て、マサがあきれたような顔をする。



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