期間限定の婚約者
「いいか? 俺と会う日は、俺が送れないなら瑠衣は帰らない。あ、帰らせないっていうのが正解か」
「どういう意味ですか?」
「危ないから。俺が送れないときは、帰らなくていい」
新垣さんが、私の額にキスを落とした。
サイドテーブルに置いてあるスマホが鳴りだした。
新垣さんが首をひねって、着信相手を確認すると小さく息を吐き出した。
「さて、寝るか」と新垣さんが布団にもぐった。
「あ、電話。出ないんですか?」
「相手は貴恵さん。出るだけ無駄だろ」
「無駄、なんですか?」
「電話で言われる内容くらい想像つくだろ。その内容にこっちが気分よくなる内容があると思う?」
「思わないです」
「なら、出るだけ無駄。こっちの気分が最悪になる」
お義母さんからはきっと、「どうして泊まらせるの?」とか「電車で帰らせなさい」とか、そういった内容だと思う。
「でも付き合ってるんですよね?」
「誰が?」
「新垣さんとお義母さんです」
私の言葉に、新垣さんの目が丸く見開いた。
「俺は瑠衣と付き合ってるはずだが?」
「お義母さんとは、わたしよりも前から関係はありました」
「貴恵さんのお遊びに付き合っていただけ。気持ちはお互いに無いのが前提。貴恵さんから、瑠衣との見合いを言い出してきた時点で、貴恵さんとの関係は終わりだろ。まさか、上司の娘と見合いして付き合って、さらにその上司の妻と不倫関係を続けてると思ってたのか?」
「ちょっと……思ってました。でも最近のお義母さんからの風当たりの強さと、さきほどちらっと見えてしまった新垣さんのラインで違うのかな?って」
「ち、が、う、だ、ろ」と新垣さんが一音ずつ力を入れた。
「どういう意味ですか?」
「危ないから。俺が送れないときは、帰らなくていい」
新垣さんが、私の額にキスを落とした。
サイドテーブルに置いてあるスマホが鳴りだした。
新垣さんが首をひねって、着信相手を確認すると小さく息を吐き出した。
「さて、寝るか」と新垣さんが布団にもぐった。
「あ、電話。出ないんですか?」
「相手は貴恵さん。出るだけ無駄だろ」
「無駄、なんですか?」
「電話で言われる内容くらい想像つくだろ。その内容にこっちが気分よくなる内容があると思う?」
「思わないです」
「なら、出るだけ無駄。こっちの気分が最悪になる」
お義母さんからはきっと、「どうして泊まらせるの?」とか「電車で帰らせなさい」とか、そういった内容だと思う。
「でも付き合ってるんですよね?」
「誰が?」
「新垣さんとお義母さんです」
私の言葉に、新垣さんの目が丸く見開いた。
「俺は瑠衣と付き合ってるはずだが?」
「お義母さんとは、わたしよりも前から関係はありました」
「貴恵さんのお遊びに付き合っていただけ。気持ちはお互いに無いのが前提。貴恵さんから、瑠衣との見合いを言い出してきた時点で、貴恵さんとの関係は終わりだろ。まさか、上司の娘と見合いして付き合って、さらにその上司の妻と不倫関係を続けてると思ってたのか?」
「ちょっと……思ってました。でも最近のお義母さんからの風当たりの強さと、さきほどちらっと見えてしまった新垣さんのラインで違うのかな?って」
「ち、が、う、だ、ろ」と新垣さんが一音ずつ力を入れた。