Mail
変化
 『件名:おはようございます 本文:今日から学校です。ぶっちゃけ眠いです。いってきます』
『いってらっしゃい』
「そっか。今日から学校か……」
 朝、詩季からおはようのメールかきて、あたしがいってらっしゃいで送り、夜、詩季からただいまのメールがきて、夜のメールが始まるのがあたしの一日の流れだ。
「やばいな……。ホントにハマってるかも……」
 メールをしていくうちに、詩季のことをもっと知りたいと思い始めていた。でも反対に、これ以上関わっちゃいけないと思う自分もいる。
「どうしよ……」
 ♪〜
 一瞬期待して画面を見ると、彩女からだった。
『件名:おはよう! 本文:久しぶり!元気?あたしは今日から学校だよ』
 メールの文面から彩女の元気さがうかがえる。
『元気だよ。彩女も元気そうだね。ていうか今日から学校って、今学校じゃないの!?』
『今日始業式だから登校時間遅いっさ。それより先輩いたでしょ?あの人、大学そっちなんだって!』
 ―先輩……
 あたしの忘れてしまいたい人……。
『彩女。あたしがあの人のこと思い出したくないの知ってるでしょ。今更あの人がどうしたところであたしには関係ない』
 それは本当のことだから……。
あたしとあの人はもう関係ない。
『じゃぁ、今あたしが先輩と付き合ってても関係ないんだ』
「彩女とあの人が……!?」
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