永遠の愛
何もかもが新鮮だった。
車の窓から見える懐かしい街並み。
何も変わってないその風景が心地よく感じた。
正直、5年後の自分なんてあの頃はまったく考えてもいなかったし、こうやって翔と一緒に居るって事すら考えてなかった。
だから、今こうやって居る事がホントに夢だと思ってしまった。
「到着」
一時間くらいの道のりを得て着いた場所は5年ぶりに見る自分の家。
相変わらず何も変わってないその風景に懐かしさを覚えた。
「なんか…緊張する」
「自分の家なのに?」
エンジンを切った翔は笑いながらドアを開ける。
「だって久々すぎて…」
家をボンヤリ見てると翔は車から降りて助手席へと回る。
そして開けられたドアの隙間から私は身体をだした。
「んじゃ、俺帰るわ」
「えぇっ、」
翔の言葉で思わず声を上げてしまった。
トランクからスーツケースを出す翔に、
「何でっ?」
続けて声を上げる。