永遠の愛
「なんか居ない間の世界が違う…」
「だから美咲が連絡しねぇからだろ」
「だって知ってる?海外から日本じゃ、通話代ものすごく掛るんだよ?一分何百円って料金取られるんだよ?」
「また金?」
「だってそーじゃん」
「つか別にいいだろ。俺の名義なんだから」
「…あ、」
そう言えば、私が持ってるのは翔名義だ。
高3の時に買って貰ったスマホ。
あんまり深く考えてなかったけど…
「だから別に心配する事ねぇのに」
「ごめん…私、未だに払ってもらってんだ…。つか、名義変更しなくちゃ」
「別にいいんじゃね?面倒くせぇし。あー、でも?新しいの買いに行く?もう結構使ってっし」
「いや、でも悪いよ。私自分で買いに行くから。24にもなった女がさ、払ってもらってるなんてありえないでしょ?」
「…あれ?美咲って24だっけ?」
「うん、そう」
「あー…そっか。俺と同じ4月だからな。つか今年の誕生日は連絡なかったから分かんなかった」
「ごめんって!忙しかったんだから」
「はいはい」
素っ気なく返してきた翔はクスクス笑みを漏らす。
「あれ…って事は翔って29になったんだよね?」
「なった」
「おっさんじゃん」
「お前待ってる間にこーなったんだから仕方ねぇだろ」
「はいはい。すみません」
そう言った私は翔と同じくクスクス笑った。