永遠の愛
葵が帰った後、ソファーで寝転んでゴチャゴチャする頭の中を整理してみた。

だけどやっぱし考えちゃう事は翔の隣に必要なのは誰かって事。


何もしてない私と、あの女を何故かやけに比べてしまう。

5年も留学してて、その間の事なんて何も知らない。


翔の周りで起こってる事も全て知らなくて、ましてやあの女が看病してたって事。

ずっと保ってたNO1から崩れても、またあの女が翔をNO1にしたって事。


正直、そんな事を聞くと私の居る意味がない。

何もしてない私に“返せ”って言ってくる女の気持ちも多少分る気がするし、私が翔を縛りつけてるってのも分る気がする。


全てが納得する事で、何もかも嫌になる。


…私って何の為に居るの?

ホントに帰って来るんじゃなかった、…日本に。

考えてみればあっちの生活のほうが楽。


何もなく自分の事だけを考えて必死で勉強してきた5年間。

もっと、もっと、続けておけば良かった。


日本に帰って来ると、何故か頭の中がいっぱいで生きてる意味を考えてしまう。

帰って来てからの数カ月。

正直、何もかもについていけない。


生きるってなんだろ。

生きるって何ですか?

どうして生きなきゃいけないんですか?


…誰か、教えてほしい。


そんな事を考えてしまってる自分が、しんどい。
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