永遠の愛

抱きしめられたその感覚。

ギュッと背中に回った腕の力が少しだけ震えてたような気もした。


「泣かないでよ。あたしまで泣いちゃうでしょ?」

「センセっ、」


そう言って、次第にすすり泣く天野さんに受け答えするかの様に、そっと開いている右手で天野さんの背中を擦った。


まるで過去の自分を見てるようだった天野さんの存在。


頑張ったね。

辛かったね。


その思いを込めるかのようにあたしはすすり泣いてた天野さんをそっと抱きしめた。


「頑張ってね」

「…はい」

「また、会えるといいね」

「はい」


そっと天野さんの身体を離した瞬間、天野さんは手で涙を拭う。


「来月のいつ行くの?」

「18日です」


天野さんは拭ってた手を下ろし、表情に笑みを作る。


「って事は後、2週間後くらい?」

「そう、ですね」

「そっか」


そう思うと2週間なんてあっと言う間に過ぎ去っていく時間。

時間なんてのは待ってはくれないから、何だか寂しくなる。







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