雨上がり
瑠羽達がいるところまで走っていくと、瑠羽と麗那が、私を見て笑っていた

いや、笑っていたって言うよりは、ニヤニヤしていた、の方が正しいかもしれない

…ニヤニヤしていた、っていうのもよく分からないけど、多分こういうことを言うんだと思う


「さっ、行こっか」


そんな、伯野くんの言葉でまた、動き出した


今、瑠羽の隣には伯野くん

麗那の隣には…誰だっけ?
仮で、Aくんとしておいて…
麗那の隣には、Aくん


ということで、必然的に蓬莱くんの隣は私、ということになる



「ねえ、まず何乗る?」

「えっ、えーっと…」


そんな、瑠羽と麗那の話を軽く聞きながら、私は別のことを考えていた


その考え事とは、もちろん


雨が降らないか


であって…


「…ってことで、花鈴これでいい?」


「う、うん!」


また、話聞いてなかった…

そして、反射的に返事をしてしまった

まあ、遊園地って来たことがないからあれに乗りたい、とか、これに乗りたい、とか言われても分かんないけどね


「それじゃ、並ぼっか!」


え…これって…


何かのテレビで見たことがある


えーっと…

あ!思い出した




ジェットコースターだ!






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