雨上がり
放課後、待ち合わせ場所の中庭にきてみると、もうその人は待っていた…


授業中、うれしくて授業になんか集中出来ずにいた

でも、ふと疑問が浮かんだ

それは、何の用事で呼び出したのか

そして、そんな疑問を浮かべながら、
待ちに待った放課後が来た


″蓬莱君″と呼ばれたことは嬉しくって、そして驚いた
周りの奴らは″王子″としか呼ばなかったから


それから、いつの間にか花火大会に誘っていた

勝手に口が動いていて…

この時は、OKされるんじゃないか?
という期待が少しあった


でも、現実は、そう甘くはなかった

また、逃げられてしまった

なぜだか分からないが、悲しませてしまったらしい

この時は、周りに邪魔なファンクラブがいたわけでもないのに、
足が動かなかった…

「嫌いなのか?俺のこと…
敬語でしゃべるぐらい、2度も逃げてしまうぐらいに…」

俺の小さなひとりごとは、突如吹いた風にかき消されてしまった…

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