嘘つきヴァンパイア様
そのような事をかんがえ、ひたすら渡り廊下を歩いていると、階段が見えた。
駆け足で近寄るとその階段は長く一階まで伸びていた。
それぞれの階にきちんと移動できるようになっていて、巨大ショッピングモールの吹き抜けのようなデザイン。
手すりは白く、紫色の宝石が埋め込められている真ん丸の小さなランプが一メートル間隔でそびえている。
「…凄い…」
手すりに手をそえ、ゆっくりと涼子は階段を降りた。
静かな屋敷に、涼子の足音がうるさいほど響く。
足音を立てて歩いているわけではないが、静かなここには異様に響いてしまう。
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