嘘つきヴァンパイア様


「呉羽…恥ずかしいっ」


「あ、そう…」

脚を持ち上げ、ふくらはぎから膝にかけ、唇を這わす。柔らかい唇の感触に、ビクリと彼女の身体が震える。


(そんな風にキスされるの……弱い)


次第にその感覚は太股に移動し、涼子の口から声が漏れる。その声を待ってましたとばかりに、唇をはなし勝ち誇ったように笑う。


「いい気分になってきただろ」

「な、なってなんか…っ」


「嘘つきだな。涼子は」

脚をはなし、そのまま着物のリボンをほどき、上着を開くと、そこにはレシィに着させられた紫色の下着。


呉羽が好きだと言っていた色。見せるつもりはないと、レシィに豪語したが、結局は見られるはめになるとは。涼子も思っていなかった。

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