嘘つきヴァンパイア様
彼らを見送り、その姿が見えなくなれば、呉羽は広場の街灯に寄りかかり、腕を組む。
呉羽は巡回はしない。
中央広場に居座り、彼かが帰ってきて報告を受けるのが仕事だから。
(正直、冥界は安定してきてる。言ってしまえば、報告なんて屋敷でも出来るだろうに。ユノは本当に口うるさくて、こまる)
ただ口を閉ざし、頭を悩ませていると近くにいたユノが呉羽の隣にたった。
自然と視線を動かせば、ユノはクセのように眼鏡を押し上げた。
何か、言いたい。そんな顔だ。彼がこのように眼鏡を触る時は大抵不満がある時だ。
だが、呉羽にはなにか悪いことをした覚えはない。
ユノの言うとおり、城下の巡回に来たのだから、なにが言いたいのだろう。
そう、思い呉羽が黙っていると、ユノは口を開いた。
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