嘘つきヴァンパイア様
呉羽は口うるさいユノから逃れるために屋敷を逃げ出し城下に身を潜めることが多々あったらしい。
ユノが探しに来ても、皆、呉羽の味方になり匿うのが日常だったのだ。
「そんなことしてたんだ……」
「そうなんだ。それで、俺たちはもしや呉羽様は男が好きなんじゃないか。って、結論に辿り頭を酷く悩ませていたところに、なんと女神が現れたのだ」
「め、女神って……そんな大げさな…」
お世辞でも女神など言われたことはない。
初めて言われる言葉に涼子は頬を赤らめた。
「大げさではない。しかもカトレア様の生れ変りだぞ。たまたまとはいえ凄いことだ」
「あぁ。呉羽様にはお世話になっているんだ。俺達は皆……呉羽様には幸せになって欲しいと思っている」
若い男の言葉にその場にいる皆が同意する。
家来達といい、城下の神様といい…彼らからは呉羽を思う熱い何かを涼子は感じていた。
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