嘘つきヴァンパイア様


「どうして、私に?」

「謝罪の意味を込めてだってさ。こないだ何かあったのか?「変なことを言ったから、そのお礼」って」

それはあのことだ。



だが、このような奇妙な花束を持ってこられるのは、もっと怖い。ほかに何か真意がありそうで。


差し出された花束を見つめ、言いにくそうに涼子は言う。


「あの……失礼なこというけど、持ったらいきなり爆発したりしないよね?変な花粉を出して気絶したり」



「あはは!しないしない。その辺はきちんとチェックして持ってきたんだ。花嫁暗殺なんて、そんな馬鹿なこと起こすかよ」


「そう、か」


それならいいが、と、涼子が花束を受け取ると、薔薇独特の香りが漂る。



(なんか怖いけど……とても綺麗な薔薇の花束だな。こんなにも豪華な花束なんて貰ったの初めて)



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