嘘つきヴァンパイア様
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「や…だ…もう…やめて」
「うるさいな…毎回、まいかい…」
「んっ」
その日もまた、背後から荒々しくまるで盛った獣のように責められていた。
身体を柵に押し付け、衣服を着たまま事に及び、どくどくと流れる血管の感覚が奥の奥まで感じ身震いがする。
一呼吸すらする余裕も与えてくれない戦慄に涼子はいつも「やめて」と声にならない声で唸る。
だが、その声は伸ばされた手で口元を塞がれ、更なる苦しさをうむ。
「うっ…っ」
「ほら…もっと、脚に力をいれて立ってろ…出来ないだろ」
何回もの身体に電気が走る感覚を与えられ、涼子はもう地べたに膝をついているものやっと。倒れそうになっても、すぐに呉羽は彼女の背中を噛みつき痛みを与える。
このような行為、いったいいつまで続くのだろう。涼子はいつもそう思っていた。仮にも彼女はこんな目にあっていても呉羽を愛している。気持ちのない行為がとても苦しくて仕方がない。
1人で牢獄にいるより、吐き気に襲われているどんな時よりも、この瞬間が苦しい。
「う…っ」
瞳から涙は何回もこぼした。身体が干からびてしまうかと思うほど、いつも涙を流す。
だけど、この行為は止まらない。涼子の涙など…きっと呉羽は見て見ぬふりをしているのだから。
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