嘘つきヴァンパイア様
「3日ほど…魘されておりました。あの…まことに勝手ながら…冥界の薬草を人間用に調合し体内に入れさせて頂きました。ご気分はいかがでしょうか?人間の涼子様には…少し強いかと思いまして…少しずつ試そうにも…意識がないもので…」
「…そうなの…うん…身体はおもいけど…あそこにいた時よりは…意識がはっきりしているかも…」
涼子の言葉にレシィはホッと表情を崩した。
「良かったでし」
「…ええ。あの、身体が重くて…あまり覚えてないんだけど…最後に呉羽に乱暴されて…レシィと会話をしてから…まったく覚えてないの。どうして、ここにいるの?」
「はい。あの後、涼子様が御倒れになったので…鍵を開けた所にユノ様が来ました。ユノ様のはからいで、一時的にここに…」
(そう…だったんだ…。じゃあ…呉羽も知っているのかな…)
涼子の思いをまた感じたのだろう。握っていた手を離し、ベッドの上におくと少し声のトーンを下げ言う。
「呉羽様にも…ご報告致しました。ただ…お部屋には、来ていません」
「そう…だろうね」
「…はい。あ、そうだ、その…何かお飲みになりませんか?」
「う…ん、いた、だこうかな?」
「では、持ってきます」
そう言うと、レシィは涼子の返事を待たずに部屋から出て行ってしまった。その後ろ姿を見つめ、いなくなれば視線を天井に向けた。
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