嘘つきヴァンパイア様



「それで、どのくらいで戻るんですか?」


「それは個人差があるから一概には言えないですね。明日なおるかもしれないし、一年後かもしれない。もしかしたら、ずっと思い出さないかもしれない。それは私にもわからないかな」


「…そんな」


それは困ると、内心思う。

記憶がない以上、これから婚約者だと言う呉羽とどのように接したらいいかわからない。


別れるべきか、何もかも忘れたまま恋人として過ごして結婚するか。どっちにしてもお互いそのような事は辛いだけだ。



呉羽の立場からしてみれば尚更。だから、思い出したいのが本心で、ついうつ向くと呉羽が落ち着いた様子で立ち上がる




「わかりました」

"ありがとうございます"そう、礼儀正しく頭を下げれば涼子に手を差出し"部屋に戻ろう"とうながした。


そんな呉羽に微妙な気持ちのまま手を置くと彼は手をひき部屋をあとにした。



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