嘘つきヴァンパイア様
「なによそれ!あんな素敵な彼がいるくせに、運命を感じないだなんて…涼子の馬鹿ぁぁ」
「ご、ごめん!ほら、私のことはいいから、泣き止んで」
「なによ、なによ!私が悪いって言うの?好きだったのにっ!大事にするって言ったのにぃ!」
顔を伏せて泣く光景に店員や他のお客とチラチラと彼女達をみてる。
恥ずかしくはないが少し困りながら涼子は彼女の頭を撫でた。
「うん、わかった。気持ちは、凄く分かったから」
「ううっ。ぐすっ」
「ほら、泣き止んで」
必死になだめる涼子の言葉は彼女に聞こえてないのか、一向に泣き止まない。どうすればいいのか。頭を悩ませていた時だった。
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