嘘つきヴァンパイア様
「もう、だから言ったじゃない。出会って3日で深い関係になるのは早いって」
以前、付き合ったばかりの時に出会ってすぐ付き合い3日でしちゃった。と、浮かれていた彼女に渇をいれた。
大丈夫!と、豪語していた結果がこれでは、少し情けない。
「ううっ。だって、運命感じたんだもん!涼子だって、今の彼に運命感じたから付き合ったんでしょ?!」
ビクッと、不意に背中を撫でていた手が止まる。
それは呉羽のことだろうか。楓以外の友人も知っていたのか。と、思い再び背中を撫でる。
「どうだろう…」
呉羽と出会った記憶はあのときバッグを拾ってくれた記憶だけ。
あれが出会った時の記憶なら運命は感じなかった。ただ、綺麗な人だなって、だけ。
曖昧な返事に彼女はまた泣き出す。
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