政略結婚 ~全ては彼の策略~

彼女のこういう他人を気遣うところも勿論好きだが、もう少し自分を大事にしてもいい事を教えてやらないと。

そんな彼女の優しさにつけ込んでいる自分が言えることではないが、その分彼女を甘やかしてやれるのも自分だけの特権だ。

「……じゃあ帰ったら優香の手料理が食べたいな。」

にこりとお願いをすれば彼女は少し頬を赤らめて頷いてくれる事はもう分かっている。

「悟さんは優し過ぎです…。」

優香と共にゆっくりと寄り道しながら家へ帰る間も行きと同じく穏やかに時間が過ぎていく。

長期連休中恒例の渋滞に巻き込まれてもギスギスした空気にもならない事がどれだけ凄いことか彼女は分からないのだろうと悟は感じていた。

少なくとも悟の知っている女性(昔の恋人)達は違った。

長時間進まない車にイライラした空気が電線して悟でさえもイライラして喧嘩になる事も昔何度か経験している。

自分に女運がなかっただけなのかもしれないが、やはり悟にとって優香は特別な女性に変わりない。

ずっと一緒にいても居心地がいい。
"相性が良い"とはこういう事を指すのだろう。

このまま2人だけの世界に居られたらどれだけの幸せを感じるのだろうか。

休日はあと2日残っている。
のんびり残りの時間を過ごそうと悟はいつものようにニヤける顔を引き締めるのだった。


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