毬亜【マリア】―信長の寵愛姫―
女も好きでなくても、自分を好きだと言う男となら、『家族のため』とか『国のため』という理由で抱かれるのだと思ってた。
私は思い違いしていたのかもしれない。
私は毎日、同じ部屋で、夜を一緒に信長と過ごす。
けれど彼は私を布団で寝かせて、畳の上で横になって眠る。
あの告白が実は夢だったのでは?と疑ってしまうくらい信長は、私に触れてこない。
信長の規則正しい寝息が聞こえる。
彼はどんな夢を今、見ているのだろうか?
授業で習った信長は、傲慢で我儘で、家族を簡単に殺せる血も涙もない人間だと思ってた。
そんな人間だから、天下統一を目前にして部下によって焼き打ちに遭うのだと思ってたけれど。
実際は違う。
すごく真摯で、どこから来たかもわからない私を受け止めて、守ってくれる強い人だ。
私は思い違いしていたのかもしれない。
私は毎日、同じ部屋で、夜を一緒に信長と過ごす。
けれど彼は私を布団で寝かせて、畳の上で横になって眠る。
あの告白が実は夢だったのでは?と疑ってしまうくらい信長は、私に触れてこない。
信長の規則正しい寝息が聞こえる。
彼はどんな夢を今、見ているのだろうか?
授業で習った信長は、傲慢で我儘で、家族を簡単に殺せる血も涙もない人間だと思ってた。
そんな人間だから、天下統一を目前にして部下によって焼き打ちに遭うのだと思ってたけれど。
実際は違う。
すごく真摯で、どこから来たかもわからない私を受け止めて、守ってくれる強い人だ。