毬亜【マリア】―信長の寵愛姫―
「お前にはあるぞ。投げやりな気持ちになるな」
「前に信包様に言われました。私がここにいる意味は、信長様のためだと」
「あいつ。たまには良いことを言うじゃないか」
信長の独り言に、私の口が嬉しくて緩む。
私、誰かに求められることの嬉しさとかをすっかり忘れていた気がする。
ただ年齢が年齢だから、結婚も誰でもいいからしたいって思ってた。
たまたまそういう関係だった聖と一緒になればいいや……くらいに感じてた。
この人とどうしても一緒になりたいの!っていう熱い気持ちなんて、とうに忘れてた。
いつから忘れちゃったんだろう?
人を愛する熱い想いを、私はいつから感じなくなったのかな?
こんなことだから、聖は浮気したのかも。
浮気は聖だけの責任じゃない。私にもあるんだ。
本気で聖を愛し、聖を見つめていたら、違ったのかもしれない。
「前に信包様に言われました。私がここにいる意味は、信長様のためだと」
「あいつ。たまには良いことを言うじゃないか」
信長の独り言に、私の口が嬉しくて緩む。
私、誰かに求められることの嬉しさとかをすっかり忘れていた気がする。
ただ年齢が年齢だから、結婚も誰でもいいからしたいって思ってた。
たまたまそういう関係だった聖と一緒になればいいや……くらいに感じてた。
この人とどうしても一緒になりたいの!っていう熱い気持ちなんて、とうに忘れてた。
いつから忘れちゃったんだろう?
人を愛する熱い想いを、私はいつから感じなくなったのかな?
こんなことだから、聖は浮気したのかも。
浮気は聖だけの責任じゃない。私にもあるんだ。
本気で聖を愛し、聖を見つめていたら、違ったのかもしれない。