彼女は予想の斜め上を行く
そんな完璧な男には、完璧な女が寄ってくるわけで。

だからこの人は、金本さん見ても俺のように挙動不審になることはないと思う。

しかしこの男。意外な一言をポツリと漏らした。

「俺も金本と初対面の時は、ヤバかったわぁ」



……………嘘だな。嘘だ。

大事なことだから、二度言った。

俺には、わかる。

あんたの周りには、金本さんレベルの女が昔も今もウジャウジャいるであろうことを。

そんな考えで、ジトーッとした視線を向けていた俺に気づいた完璧な男。


「…なに?その目……」

「いえ…」

「ふーん?まぁ、勇人のことだから。俺の周りには、金本レベルの女がたくさんいるのに、それはないだろとか思ったんだろ?」

「……毎回思うんすけど、先輩ってエスパーですか?」

「おっ、やっぱ思ってたわけだ?」

先輩は、爽やかにハハッと笑う。

大学時代から、先輩にはどうも俺の考えなんてお見通しらしい。

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