りぼん結び。


「もう、いいや・・。」


「若菜・・。」


「お弁当、食べよ?」


「うん・・。てゆうかさ、なんか廊下・・ざわついてない?」


「え?」



千夏がそういった次の瞬間。


教室のドアが開いた。




「えっ!?類先輩じゃん!!」


「・・え。」



そこには女子に囲まれている・・___類先輩がいた。



「やっばーい!!かっこよすぎるでしょっ」


千夏は、類先輩のファン。


類先輩は・・直哉の次にモテるのだ。



「・・。」



めんどくさいことになった、かも。



「若菜っ、本物だよ!!!本物!!!」


「そ、だね・・。」


うちの教室に入って一歩のところで、類先輩はもう・・女子に囲まれていた。


話しかけてきませんように。


そう、願うだけだった。


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