その猫、取り扱い注意




「迷惑なんかじゃ、ないです」


「え。うそ、わっ」



ぎゅうっとあたしを抱きしめる。どうしていいか分からずあたしは硬直した。


彼の茶髪がふわりと揺れる。



「俺の気持ちは、俺にしか分からない」


「……」


「いいよユミちゃん。悩んでるなら俺を選んで」



ゆらゆらと揺れていた。



「イツキなんて忘れろよ」



揺れているのは、あたしの心。


こんなこと言われて、拒める訳ない。


忘れたい。忘れたくない。色んな感情がごちゃまぜになる。


イツキくんを追いかけて何も得られないと分かったら他の人に縋るのはいけないことだろうか。


一方的な片思いを続けるほどあたしは強くない。


それなら。



助 け て 欲 し い と S O S

( しがみつくように手を回した )




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