ハレゾラ
はぁ~と息を吐き、坂巻の顔を睨むように見る。
「林田から聞いたけど、お前、年下と付き合ってるんだって?」
希美のヤツ。また、いらないことを話して……。
坂牧と希美は飲み仲間だった。私の親友ということもあって、この部署によく
来ていた希美は、坂牧と顔を合わす機会が多かった。性格も似ていたため、すぐ
に意気投合。まさに、男同士の仲、という感じだ。
坂牧と希美の飲むペースについていけず、最近は一緒に飲みに行ってなかった。
その隙に希美は、酔った勢いで話してしまったのだろう。
「チーフには関係ありませんから」
何でそんなこと、私に言うのか分からない。
「関係なくもないんだよな、それが……」
いつも歯切れよくポンポンとものを言う坂牧が、何か言いにくそうに口篭って
いる。
「言ってる意味がよく分からないんですけど?」
「だから……。ああーっ、分かんないかなぁ」
頭をボリボリ掻きながら、でもすぐに姿勢を正し意を決したように話しだした。