ハレゾラ

「今どき、年齢の事を気にするなんて。咲さんって、ほんと可愛いよね。でもちょっとショックかなぁ~。俺が咲さんの年齢聞いたくらいで、引くような男に見えてたなんて……」


うっ……。顔が近いんですけどぉ~。


それにショックなんて言ってるわりには、ニヤニヤ笑ってるし。
私にどうしろって言うのよっ! こんな状況、ドキドキするじゃないっ!


もう限界ーーーっ!!!


「別にそんな風に見えてたから言ったんじゃないです。だから、ちょ、ちょっと離れてくれませんか? もうすぐ信号も青に変わっちゃうし……」


両手で彼の肩をグッと押しやり、元の位置に戻す。
それでも彼の顔はニヤニヤしている。
もう、なに考えてるんだか……。


信号が青に変わり、彼はゆっくりと車を発進させた。
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