ハレゾラ

「あ、ありがとう」


照れながらも顔を見てお礼を言うと、何やら怪しくニヤっと笑った。


「どういたしまして。何? 気持ち良くなっちゃった?」


ぎゃーーーーーっ! 気づかれてるなんて、恥ずかし過ぎっ!!
今日の彼は少し別人に見えるんですけどっ!!!

真っ赤になっているであろう私の顔を、物凄く近くで見つめてくる。
って言うか、近すぎるんですけどっ!!

私は胸の辺りをおもいっきり押して、彼から離れた。
今からこんな状態じゃ、先が思いやられるんだけど……。


「ほんと咲さんは可愛い。つい、苛めたくなっちゃうんだよなぁ」


苛めたくなるって……こ、小悪魔か!?


「やっぱり私で遊んでるでしょ?」


「それだけ好きだってこと。さっ、出かけようか」


何だか軽くかわされた感じだ。
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