キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
あたしは信じられなくて目をぱちぱちさせる。




「伊勢谷…陣…?」





本当に?

どうして…?




ううん……

どうしてだかは分からないけど伊勢谷陣が来てくれた。




その安心感からか、さっきまで震えていたあたしの体は急に力が抜けたようになる。



伊勢谷陣はそんなあたしの体をしっかり支えながら

冷たく黒い瞳で突き刺すように慎ちゃんを見下ろす。








「い…伊勢谷陣だと?お前…まさかあの伊勢谷陣か?」



慎ちゃんは震えてうわずった声を出した。


となり町で年齢も違う慎ちゃんなのに伊勢谷陣の名前は知っているらしい。


あたしは改めて伊勢谷陣の大きさを知る。




「黙れや、お前ごときが俺の名前呼んでんじゃねぇよ」



「……ッ!」




慎ちゃんは奥歯をギリ…ッと言わせる。




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