キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
「ったく……ガキだな」



伊勢谷陣はしぶしぶ腰を上げると自分のカバンを掴む。





「あ…あの、あたしも玄関まで…」


「や、お前は寝とけ」


「でも…」





伊勢谷陣は部屋を出ながらあたしを振り返る。





「さっさと治して体力つけとけ。俺、次は容赦しねぇから」


「!」




伊勢谷陣はふんと笑う。




「お前の気持ち聞くまで逃がさねぇよ?」





伊勢谷陣はトントンと階段を降りて行った。






キィ……バタン。




遠くで玄関が閉まる音が聞こえても……


あたしは胸がドキドキして、しばらくその場から動けなかった。

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