Sugar × Spice Ⅱ〜恋人は年下幼馴染〜

「え、男の子ってこと?!」


「そう!あ、優ちゃんにはまだナイショね。

優ちゃん、涼ちゃんが兄離れしちゃったから淋しくて、子どもは男の子が良いって言ってたのよ」


「へぇ、優兄ちゃんは女の子が良いかと思ってた」


「それがね、女の子だといつかお嫁に行く時耐えられないから嫌なんだって。

笑っちゃうでしょ?そんな先のこと考えるなんて」


お姉ちゃんはケラケラと笑って言った。



「だから涼ちゃんが咲にプロポーズしたって聞いて、優ちゃんてばかなり落ち込んでたのよ?

大好きな弟と、妹みたいな咲が、同時に巣立っていった気分だって」



「なっ…プ、プロポーズって…」


私は思わずご飯を吹き出しそうになる。



「あれは涼が勝手に…ていうかそんなマジじゃないよ」


「え?そうなの?

だって涼ちゃん、昔から咲のこと大好きだったじゃない」


お姉ちゃんがキョトンとした表情で聞いた。


お姉ちゃんまで涼の気持ち、気付いてたなんて…

だけど…




「…だって涼は5個も下で、

まだ大学生になったばっかだよ?

そんな、結婚とか…」



あるわけない。



あまりにも突拍子すぎるよ。



「…ねぇ、お姉ちゃん」

「ん?」



「お姉ちゃんはいつから、優兄ちゃんのこと好きだったの?」


私は意を決して聞いた。


「私?うーん…そうだなぁ」


肉じゃがをのんきに頬張りながら考えるお姉ちゃん。

私はその姿をドキドキしながら見つめた。












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