Black Coffee.
「 いくらでも出しますよ 」
「 本当ですか?じゃあ、たくさん
飲んじゃいます! 」
甘いレモネードはさっぱりしていて
メニューにはない特別メニューだった。
緊張して会話が途切れてしまうたびに
飲んでいたらすぐになくなってしまって
その度に彼は笑いながら注いでくれた。
「 菜緒さんって帰り何時ですか? 」
「 いつも図書館寄って行くから・・・
7時の電車に乗って帰ります 」
「 あぁ、じゃあ帰りの電車も
一緒なんですね 」
こんな柔らかい表情をする人が
ブラックコーヒーを飲んでいる。
不思議だなぁ、と思いつつも
レモネードを喉に流し込んで、
気付けば外は真っ暗になっていた。