[続]素敵すぎる恋愛・・・あなたの世界へ
ユリちゃんと話が終わるころ・・・

前の同窓会でも言われたような事を言い出した子がいた。

「渋谷さん・・・その服すごいね。
 今、聞いてたけど、働いていないのに、どうしてそんな服が買えるの?
 一体いくらになるのよ」


『これは・・・もらったものだから。』

私はこの話から早く逃げ出したくて、その場を離れようとした・・・

でも、その会話を流してくれるはずがなく・・・

「なになに??そんなにすごいの?」

「そうよ。これ全部でいくらになると思う?
 相当な金額よ。」


私に服の事を言い出した子は確か・・・どっかの会社の社長の娘だったような。

私とは住む世界も違うし、いつもツンツンしていて、あんまり仲良くなかったように思う。

私の隣にはユリちゃんがいてくれて。

「そんなのどうでもいいじゃん。久しぶりに会ったんだから、根掘り葉掘り聞かないの」

さすが学級委員のユリちゃん。

でも、そのユリちゃんの言葉も彼女には聞かないみたいで・・・

「もしかして、働いていないって言うのも嘘なんじゃないの。
 夜のお仕事でもしているのかしら・・・
 はずかしい人ね・・・」

うっ・・・そんなことはしてないし。そんな風にみんなの前で言うなんてひどい。

「そんなこと言っちゃだめだよ。何も知らないのに、決めつけて。
 自分がどれだけ偉いのかしら。」

「あらっ。学級委員さんはそんな口聞けるのかしら。
 先生の勤めている会社は父の会社だけど」

ユリちゃんも言葉に詰まったようだ。

それはそうだと思う。旦那様の勤めている会社の社長のお嬢様なんだから。
でも、お父様は社長かもしれないけど、あなたはただの同級生でしょ。

私は、なんだかイライラしてきた。

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