愛のMelody【完】
「あら?」


入ってきたのは音楽の先生だった


「すみません……」


そう言って音楽室から出ようと思ったのに…


「弾いてみない?」


と言われた


「あ、いや、私は…」


おそらく50代であろう先生はふんわりとした優しい笑顔だった


「ピアノ、嫌いかしら?」


「…………。」


嫌いになったんじゃない


悲しいだけ…


ピアノは…いろんな事を思い出させるから…



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