私の片想い事情 【完】
シャワーから戻ってきた隼人の機嫌は直り、いつもと変わらない様子に安堵する私は本当に都合のいい女だ。
そして、言われた通りに朝食なのか昼食なのかわからないが、せこせこと準備する。
隼人がシャワーを浴びている間、とりあえず冷たいものの方がいいだろう、とソーメンを湯でた。
冷蔵庫の中を見れば、おいてあるのは市販のダシだけ。
う~ん。
本当は隼人、手作りのダシの方が好きなんだよなぁ、とビンを眺めていると、背後からいきなり現れた隼人が「それでいいよ」と言ってビンを取り上げた。
水、水~とペットボトルを取り出す隼人に後ろから抱きすくめられるような体勢になり、また私の身体がピキーンと緊張する。
前髪から垂れる滴が肩に落ち、どーも妙な気分になる。
今日の隼人はやけにスキンシップがひどい。
酔っている時もそうなんだけど、今日のはどう言えばいいんだろう、そう、ちゃんと意思を持ってしている感じ。
最近の私は、どうやら少し大人の階段を昇ったせいか、ささいなことで興奮してしまう。
ああ、そうか!
隼人が変というより、私がそういうことを気にしてしまうからだ、とよく分からない理由で自分を納得させ、少し隼人から距離を取った。