私の片想い事情 【完】
暫く黙っていた隼人は、「もう少し寝る」と言い、またソファへと戻っていった。
自分の部屋に戻らず、ソファで小さな子供のように丸まって眠る隼人。
普段、静香さんがいたら、絶対にしない。
本当は、人の気配が居心地よくて、「起きなさい」と起こして欲しいくせにそれを口に出せないでいる。
だからかな?隼人の傍には、常に女の人がとっかえひっかえいるのは。
それはまさに入れ食い状態で、私自信も慣れてしまった位。
大きな身体を小さく丸めるのは隼人の癖。
自分の身体をかき抱くように小さくなる隼人の姿は私の心を切なくする。
いつかその腕の中に顔をうずめ、隼人の心の隙間を埋めてあげれたら、と思っていたけど、それは私では無理。
私にできることは、眉間に寄った皺を指で伸ばしてやりながら、隼人のお気に入りのタオルケットをかけてあげるだけ。
隼人の寝顔の横にポフンと顔をうずめ、じっとそのかわいい寝顔を見つめる。
規則正しく聞こえる隼人の寝息に、何だか泣きたくなっちゃう。
隼人、あなたのことを想っている人はたくさんいるんだよ?
それに気づいてよ……
至近距離で隼人の寝顔を見つめながらそんなことを考えていると、いつの間にか瞼が重たくなり、私は深い眠りの中へと落ちて行った。